寒い季節を暖かく過ごすために欠かせない「暖房器具」
エアコンやガスストーブなどさまざまな種類がありますが、中でも心地よく暖めてくれるのがオイルヒーターです。
ファンヒーターやストーブと違い、キレイな空気のまま部屋を暖かく出来るのが魅力。
静かなうえに本体温度は60℃~80℃と、もし誤って触っても火傷のリスクが低く、子供やペットのいる家庭でも安心して使えるのもメリットです。
しかし、オイルヒーターには「電気代が高い」「稼働させていても暖かくならない」などの気になる口コミも少なくありません。
そこで今回はオイルヒーターは「電気代が高いのか」「本当に暖かくなるのか」など、メリット・デメリットや使い方のコツを詳しく解説していきます。
オイルヒーターの選び方も紹介していくので参考にしてみてください。
オイルヒーターのメリット・デメリット
オイルヒーターから放射された熱は、部屋全体をじんわりとムラなく暖めます。
部屋全体が暖まるまでには時間がかかりますが、陽だまりのようなポカポカとした暖かさが特徴。
電気代が気になるかもしれませんが、その点を補って余りある魅力がオイルヒーターにはあります。
メリット|空気が乾燥しにくい・部屋全体の暖かさが持続する
オイルヒーターは本体内のオイルを電気で加熱し、本体の放熱によって起きる空気の自然対流で部屋全体を暖めます。
エアコンやファンヒーターなど温風を出す暖房器具とは異なり、温風を出さないため空気が乾燥しにくく、フィルター掃除は不要です。
オイルヒーターから放射された熱は部屋全体をじんわりとムラなく暖め、オイルヒーターの電源を切っても室温が下がりにくいのもメリットのひとつです。
部屋が暖かくなったタイミングで設定温度を下げることで節電対策もできます。
また、石油ファンヒーターのような灯油暖房とは異なり、オイルを燃やさないため給油や換気も不要で、運転音がほとんどないため静かに使用できます。
メンテナンスも本体表面についてホコリを拭く程度なので、夜間に音が気になったりメンテナンスが面倒だったりする悩みを解決できるのもポイント。
デメリット|部屋を暖めるのに時間がかかる・消費電力が大きい
オイルヒーターは部屋が暖まるまでに30分〜1時間程度かかることもあります。
ドアの開け閉めや換気などで冷たい空気が部屋に入ってしまうと、再び暖まるまでに時間がかかってしまう点がデメリットです。
他の暖房器具と比べてオイルヒーターの消費電力はやや大きい傾向にあります。
しかし、本体が暖まってしまえば小さな消費電力でも室温を保てるので、省エネモードやタイマー機能などを使えばコストを抑えながら使用できます。
オイルヒーターは部屋全体を暖めてくれるので、設定温度を低めにしても十分な暖かさを感じられます。
オイルヒーターの選び方
自動出力調整で電気代を抑える
オイルヒーターを購入するならぜひチェックしておきたい機能が、部屋の温度にあわせて自動でパワーを調整する自動出力調整機能です。
暖房器具は室温の低い運転開始直後が最もエネルギーを消費します。
室温の低いうちはフルパワーで一気に暖め、設定温度に到達した後は消費電力の小さい省エネモードや出力を下げて維持していくのが基本的な使い方です。
室温にあわせて運転の強弱を調整できる自動出力調整機能があれば、部屋が暖まった後の室温調整を細かく行えるため、快適な室温を維持しながら効率よく電気代を抑えることができます。
また最近ではオイルレスヒーターが注目されています。
従来のオイルヒーターとの違いは、オイルではなく空気を直接暖めるという点。
空気を直接暖めることで、オイルヒーターの「速暖性が低い」というデメリットを克服しています。
部屋がすぐに暖まるためフルパワーでの運転が短時間ですみ、結果的に節電にも繋がります。
就寝時や外出時に活躍するタイマー機能
オイルヒーターはエアコンや石油ファンヒーターよりも速暖性が低いため、帰宅時間や起床時間より前にあらかじめ部屋を暖めておけるタイマー機能が便利。
タイマー機能の時間の設定方法には2種類があります。
ひとつはオン・オフタイマーで、もうひとつは24時間タイマー。
オン・オフタイマーは、一般的な家電のタイマー機能と同じ感覚で操作ができます。
何時間後にオン・オフにするかを設定するだけなので万人におすすめ。
一方、24時間タイマーは事前にオン・オフする時刻を細かく設定する必要があります。
一度設定すれば毎日同じ時間でタイマーが稼動。
家電の細かい設定に抵抗がなく、厳密にスケジュールを組んで節電したり、快適に過ごしたりしたい人に向いています。
寝室で使うなら、リモコンがあると便利
オイルヒーターのなかには、リモコンが付属している機種があります。
リビングで使用する場合はリモコンがなくても気になりませんが、寝室で使う場合は、リモコンがあるととても便利。
寒い日にベッドから起き上がらずに操作ができるのは嬉しいものです。
リモコンが付属する機種は限られていますが、寒いとベッドから出られないという方にはおすすめです。
効率よくオイルヒーターで暖まるには?使い方のコツを解説
オイルヒーターは冷気が入ってくる窓際に置く
オイルヒーターは窓際に置くのがおすすめです。
冷気が侵入しやすい窓際に置くことによってオイルヒーターから発せられた暖気は上へ上がり、冷気を遮断しながら部屋全体をムラなくじんわりと暖めてくれます。
また、出入りの多いドア付近では、ドアの開閉によって暖気が外に逃げてしまうのでオイルヒーターの設置場所としては不向きです。
サーキュレーターを併用する
暖気は冷気より軽いため天井に集まります。
そのため、サーキュレーターを上向きにして空気を循環させると、天井に溜まった暖気を部屋全体に行き渡らせられます。
サーキュレーターを併用することで空間全体を素早く暖められるため、設定温度も下げられ電気代を抑えられます。
おすすめのオイルヒーター、オイルレスヒーター
ユーレックス(eureks) ヘリテイジヒーター
1番の特徴は特許技術の「マイタイマー」
オン/オフにするだけの普通のタイマーとは違い、「時間」と「温度」の設定が同時にできる優れものです。
1時間ごとに室温を設定可能で、起床する時間には24°C、仕事から帰ってくるまでは電源オフなど、生活リズムに合わせてカスタムできます。
タイマーは2通り記憶できるので、平日と休日で使い分けできるのも嬉しいポイントです。
温度設定は10°Cから30°Cとほかの商品より幅広い設定が可能。
出力は4段階でこまめに調節できるほか、エコ運転では設定温度よりも少し低い温度で室温をキープして、通常運転よりも約25%の節電が期待できます。
転倒時自動オフや異常運転時自動オフ機能、子どものいたずら防止に役立つチャイルドロックといった安全機能ももちろん備わっています。
デロンギ アミカルドオイルヒーター
アミカルドオイルヒーターは、シンプルな構造で使いやすさを重視したバランスのよいモデルです。
シンプルながらエコ運転モードやオンオフタイマー、チャイルドロックなど機能面は十分です。
基本的な機能は十分に備わっているので、シンプルながらも使い勝手の良いオイルヒーターとなっています。
コストを抑えて導入する場合にはおすすめのオイルヒーターですが、現在はさらに性能を向上させたマルチダイナミックヒーターも登場しています。
そのためマルチダイナミックヒーター(オイルレスヒーター)と比較すると少し古い設計となってしまうのは否定できません。
アイリスオーヤマ IWHD-1208M-B
IWHD-1208M-Bは導入コストをできるだけ抑えたい人におすすめのオイルヒーターです。
機能を少なくしたシンプルなモデルも販売されており、他のメーカーと比べて価格を抑えて購入できるのが魅力です。
安く購入できる機種ながらエコモードによる室温にあわせた出力の切り替えが可能。
デロンギなどの主要メーカーよりは簡易的な仕組みですが、電気代が高くなりやすいオイルヒーターで省エネ機能があるのは大きなポイントといえます。
エコモードやタイマー機能がない機種もあるので、購入前にはしっかりと確認が必要です。
まとめ
部屋全体をムラなくじんわりと暖められるオイルヒーターは、上手に使えばとても使い勝手の良い暖房器具です。
無風で使えるので空気は乾燥せず、火を使わないので火事の心配もありません。
タイマー機能が充実した製品も多いため、ライフスタイルに合わせて部屋を暖められます。
オイルヒーターの購入を検討している方はこの記事を参考にしてみてください。